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しらべない

<芸術は長く、人生は短い(Ars Longa, vita brevis)>

みんなメディアの話題が大好きそうだし俺も好きだった、という気づき

読書

ざくっと読んで感想を書く程度からのリハビリ2日目。今日は以前会社に講演に来てもらった佐々木さんのメディア本を読んだ。しっかり読む前の風呂での斜め読み。

5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die?

5年後、メディアは稼げるか――Monetize or Die?

3年間、(きちんと考えれば5〜6年間)メディアの世界から遠ざかっていた。代理店、出版社、はてなと、それなりにメディアを見るには見通しが良い位置にいたし、面白い仕事だったけれど、営業だったしどうも一歩が踏み出せずたいしたこともせずにいたメディアの世界。(正確に言えば出版の世界か。)ふりかえると、興味どうの以前にその時どきにサバイブするのに必死過ぎたなあと思い起こす。

本の内容は、アメリカのメディア企業のケースとか、日本の今のメディア構造をわかりやすくまとめてくれていて、この分野のビジネス構造とかトレンド、見通しを与えてくる内容。最近、広告もメディアのこともほとんどフォローしていないので、久しぶりにこの手の本を読んだが、やっぱりメディアの話ってのは面白い。自分は広告よりもメディア志向だったんだよなあとも思った。

自分なりに思うのは課題解決っていうものがまず最初にきて、ソリューションのために媒体を活用するっていう広告プランニングの接し方より、事象そのものや世の中を読み解くヒントを提供してくれる媒体というほうが好きだという感覚だった。それはいまも変わっていない。

メディアとか代理店の営業として少しコンプレックスがあった立場からフラットに接するようになって、あらためて見返してみると、とことん世代間のズレとか、メディアごとのリテラシー差(情報そのものとかネットにたいして)とか激しい世界だったなあと思い出す。テレビと新聞と雑誌は全然違うし、雑誌にしたって大手と専門ではまた違うし、それだけ多様性があって面白い世界だったのだけど。

だから、エクスキューズをつけながらも、佐々木さんが本のなかで激しく40代バブル世代のハザマ感をdisる気持ちもよおうくわかった。この世代は、逃げ切るには年代的に半端なのに、30代をリードするには、リテラシーにもリーダーシップ的にも中途半端な人たちが多いといえば多い。これは企業人事が感じている人材育成の世界でもなんとなく似た空気になっているみたいだが。ま、中小企業しか知らない俺には同じ企業には少なかったけどお客さん先ではよく感じていた。とはいえ、保守化する年代とは思うので、ここで覇権をとるべきと言われている俺ら世代がそうならないとは限らない、し、まずそうなっていくと思う。それも人口ボリュームというボーナスをもって。

正直には、本の内容は事象整理とマッピング、確率的未来予想がコンテンツの主で、それそのものが処方箋を提示するまでには至っていないとは思った。現役プレイヤーの人が手の内書くとかそんなの無理だけど。それでもここまで状況整理とヒントを提示してくれてるってのは、業界人が自分のビジネスを考える上での議論の基盤になるんじゃないかなと思った。今は外野だから好き勝手言えるんで書くとそんな感じ。

個人的には、大学時代は文学部で授業も行かず本(おもにサブカルの亜流本だけど)ばっかがトモダチだった過去があるだけに、ネットカルチャー的なライフハックtips系の世界のほうが生き残りがちなのは残念な気もするので、クオリティペーパーのような読ませるメディアや情報空間は残って欲しいものだと思った。
で、それってどんなのだっけ?と思うほどに最近は雑誌も買ってないなあと思ったのだった。宝島、SPA!、フライデー、アエラ、DIAS(ってのがあったのだよ)などなど、毎日のようにコンビニで買いあさっていた時代もあったけど、ネット経由の情報ジャンキー化ってのは、やっぱり体質を変えてしまうのかもしれない。最近は、グノシーの似非ブームにものせられず、ネット情報はデタッチ傾向ですけど。

と、いろいろと妄想が広がったいい読書になった。ジャーナリズムって大層なものじゃなくても、ここ20〜30年程度のメディアとか出版史を振り返ってみようかなと思った。メディア語らい会が出来るメンバーが少ないから(いないわけじゃない)そろそろ勧誘の旅に出ようかと思い始めている。
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